「ひねもす走りおおせたる者、夜のやすきにつくこそよけれ」

台詞のbaton7

ティ・カトウ→伊藤慶子(Ito・M・Studio代表)

「ひねもす走りおおせたる者、夜のやすきにつくこそよけれ」

中川一政 著 『腹の虫』

中川一政美術館にて、力強い字と、セネカの文に、自分の生きる道をもらいました。中川はこの著書の中でこう記しています。

私は、よく生きた者が、よく死ぬことが出来るのだと思っている。それはよく働くものが、よく眠ると同じ事で、そこになんの理屈も神秘もない。私は昔、アトリエの壁に「ひねもす走りおおせたる者、夜のやすきにつくこそよけれ」と書いていた。賢者セネカの言葉である。私は毎日のはげみに書いていたのだが、今は一生のはげみでもある。
さはいえ、人間には完成というものはないようだ。
仕事にも完成というものはないようだ。一つ山を登れば、彼方にまた大きな山が控えている。それをまた登ろうとする。力つきるまで。

★batonは伊藤慶子→神山征ニ郎監督へ
伊藤正次演劇研究所、Ito・M ・Studioと30年あまり、発表会や公演に来ていただき、若者達に力を注いで頂いております。