「ういろうは、いらっしゃりませぬか。」

台詞のbaton2

伊藤留奈(Ito・M・Studio)→宮村


セツコの豪遊という劇団を主宰してます。宮村です。

「ういろうは、いらっしゃりませぬか。」

歌舞伎18番『外郎売』
作 二代目市川團十郎

このフレーズの前に長ーい早口言葉があり、発声練習用として有名ですが。演劇研究所時代に課題として取り組んだので、思い入れがあります。
その課題は、外郎売りと重ねて、自分自身も観客に売り込んで見せるといった内容。毎週、各人で魅せ方を考え、発表しました。あの小さな成功体験は、演劇活動の支えです。実は今でも、しょっちゅう唱えてます。滑舌練習にもなって一石二鳥。

★batonは宮村→喜多貴幸さん
研究所の同期です。↑の外郎売りの課題のとき、全身を使ってやる私とは裏腹に、彼は座ったままでやり通したのを覚えてます。未だになんか悔しいです。でもその拘りの強さ、根性を買ってます。

台詞のbatonで繋ぎます

イギリスの演出家ピーター・ブルックは、その著書『なにもない空間』で、

演劇行為が成り立つためには、「ひとりの人間がこのなにもない空間を歩いて横切る、もうひとりの人間がそれを見つめる」これだけで足りるはずだ。

と言っています。

ぽっかり空いた穴の様な空間と時間、ぽっかり空いた私達の心の穴が、早く満たされます様に。願いをこめて、暫し、「台詞のbaton」で繋げようと思います。

それでは、最初の台詞です。

「私の穴を全て埋めて…」

映画「ニンフォマニアック」
原案/脚本/監督 ラース・フォン・トリアー

このbatonは、スタジオの伊藤留奈から→見かけによらずシャイボーイな中川香果さん&クールと見せかけ激アツレディな宮村(セツコの豪遊主宰)に渡します☆