「どこに行くのか」

台詞のbaton22

伊藤雅昭(ギタリスト)→小林貴子(シンガー)

 「どこに行くのか」
 「ひくいところへ」

『ぞうきん』 作 河野進

“行き着く所は同じ”
そう思っているのに、
流れに抗う愚かな自分がいるなぁ

★batonは小林貴子→生津徹さんへ
音楽と伴に在る俳優

「もしいつか、わたしの命が必要になったら、  取りにいらしてください」

台詞のbaton21

柴田莉帆→小川沙羅

「もしいつか、わたしの命が必要になったら、
 取りにいらしてください」

 戯曲『かもめ』
 作 アントン・チェーホフ

数年前にこの本を読んだ時、なんて素敵な表現なんだろう!と思い、とっさにマーカーを引いた記憶があります。この言葉から、ニーナの健気で芯のある感じが伝わってきてわたしは好きです!

★batonは小川沙羅→綱斗さんへ
1年前は、舞台で大変お世話になりました。ありがとうございました。いるだけで周りが明るくなるようなそんな明るいエネルギーに溢れた人だなぁと思っています!

「君が声を出さなければ、彼は君を愛してくれる」

台詞のbaton20

野口茜→原田百音

「君が声を出さなければ、彼は君を愛してくれる」

 戯曲『嵐になるまで待って』
 作 演劇集団キャラメルボックス(原作:成井豊)

人に暗示をかけることの出来る男が、人に暗示をかけることの出来る女の子に「声を出すな」と命令したセリフです。
全然明るいシーンではないのですが、何年たってもあの迫力が忘れられません。

★batonは原田百音→村井華代先生~~~!!!へ
バシッとお願いいたします!!
村井先生には感謝してもしきれません!!!
高校で最後にしようと思っていた演劇を、大学でもやることになり、さらにそれが一生の思い出になったのは村井先生がいたからです。
本当に本当に大変だったと思いますが、一緒に頑張ってくださり、本当にありがとうございます!!!!
今度皆で鑑賞会したいで~す!

「いちばんたいせつなことは、目に見えない」

台詞のbaton19

竹内修(伊藤正次演劇研究所)→柴田莉帆

「いちばんたいせつなことは、目に見えない」

『星の王子さま』
作 サン=テグジュペリ 訳:河野万里子

わたしは、生活が忙しくなってくると、段々目に見えることにばかり気持ちが持っていかれます。
この台詞はありきたりかもしれませんが、皆一人一人大切なものを持っていて、目に見えてることが全てではないと改めて思い出させてくれて、心があたたかくなるので好きです。

★batonは柴田莉帆→小川沙羅ちゃんへ
可愛い妹のような存在です!

「ガッチャマンの歌、知ってますか?」

台詞のbaton18

若島瑠美→野口茜

「ガッチャマンの歌、知ってますか?」

 作:群ようこ 『かもめ食堂』

遠国フィンランドで小さな食堂を始めたサチエが、たまたま本屋で出会った日本人ミドリにこの言葉を掛けます。
(いや、出会って一声目がガッチャマン?)となりますが、そこから色んな人々との交流が始まる、ひとつのスタートになる言葉です。
『かもめ食堂』の登場人物達は皆、ほろ苦い経験を味わいながらも、「まぁ、のんびりとやっていこうか」と前向きに生きています。
穏やかな気持ちで前を向いて生きていかないとなぁなんて思わされる物語です。

★batonは野口茜→原田百音さんへ
大学時代、一緒に舞台を作った演出部の頼れるお姉さん。だけど、誰よりも無邪気なところが大好きです。

「あなたの人生に足を踏み入れる今日……」

台詞のbaton17

ラミーシャ(ダンサー)→伊藤雅昭(ギタリスト)

「あなたの人生に足を踏み入れる今日
 あなたの人生と僕の人生は交差する」

小林貴子

僕の親友であり、大好きな歌手である小林貴子さんが書いた朗読&音楽劇から、クリスマスの前菜3『あしたまにあーな』の中の台詞です。

他のお仕事もそうですが、音楽を演奏する時には必ず誰かの人生に足を踏み入れさせて頂くことになりますね。。。それは見にきていただいたお客さんの人生に少し入らせて頂くこともあるし、演者同士はもっと深くお互いを交差させて行く事もあると思います。

★batonは伊藤雅昭→小林貴子さんへ
貴子さんの書く、歌詞の世界も大好きです。また一緒にコンサートが出来る日が来ることを願います♪

「野心、秘密主義、忠誠心、嫉妬深さ」

台詞のbaton16

酒井政利(音楽プロデューサー)→竹内修(伊藤正次演劇研究所OB)

「野心、秘密主義、忠誠心、嫉妬深さ −− これが役者にとって欠くことのできない素質だ。」

戯曲『ドレッサー』
ロナルド・ハーウッド 作 松岡和子 訳

いやぁぁ凄い!おもしろい!いいねぇ!いいセリフ!!
嘘、真実、言葉の意味を越えて、色気・温度・肌触り・匂い…を感じる台詞の数々…。
戯曲を読む度に、まるで当てがきのよう(そう思わせるのは俳優の力!?)…想像するたびに顔がニヤニヤしてしまいます。

★ batonは竹内修→柴田莉帆さんへ
Withコロナ時代ど真ん中に舞台、映像に生きようとする女優サンに期待!感性を知りたいなぁ

「悲観は気分、楽観は意思」

台詞のbaton15

阪本真由→ラミーシャ(ダンサー)

「悲観は気分、楽観は意思」

著 アラン 『幸福論』

私の座右の銘です

★batonはラミーシャ→伊藤雅昭さんへ
ギタリスト。色んな方と共演してきましたが、こんなに器が広く、そして私のダンスを感じてくださる方は中々いません。素晴らしいギタリストです。

「自分のもろさとか、あやうさとか、そういうのがずっと……」

台詞のbaton14

Tori→若島瑠美

「ノストラダムスなんかじゃなくって、梨利は梨利が怖かったのかもしれないね。自分のもろさとか、あやうさとか、そういうのがずっと怖かったのかもしれない。」

作 森絵都 小説『つきのふね』

自分に自信が無くて将来が不安で、未来なんか来なければいいと泣く梨利ちゃん。彼女と同じ中学生の頃にこの作品に出会った私は、その気持ちが痛い程分かりました。中高生を主な対象としている小説ですが、ふとした時に読み返したくなる、大人になった今でも心動かされる特別な作品です。

★batonは若島瑠美→野口茜さんへ
一緒に演劇を学んだ可愛い後輩ちゃん。ノリが良くて優しくて、苦楽を共にした大切な仲間の1人です。

「どんな鳥も想像力より高く飛ぶことはできない」

台詞のbaton13

和田緑郎(伊藤演劇研究所OB)→酒井政利(音楽プロデューサー)

「どんな鳥も 想像力より高く飛ぶことはできない 
 言葉は時の曲馬(サーカス)である」

 寺山修司

新レコード会社CBSソニー発足(1969)、第一弾として念願だった寺山修司さんと組んで2カ月以上打ち合わせを重ね制作。その深夜のレコーディングスタジオで、寺山さんが何気なく吐いた言葉。
作品は『時には母のない子のように』作詞 寺山修司
10代にして、短詩型表現者として自己確立したひとの台詞。

彼は私と同い年でありながら、忙しなく動きまわる私を笑いながら、少年を診るかのように難問を突きつけてきた。あの体験、吐く言葉が音楽プロデューサーとして私の中で孵化したことも事実。例えば他に考えさせられたのは、
「ぼくは不完全な死体として生まれ 何十年かかかって完全な死体となる」など
それも、うどんを口にしながら、おだやかな口調で決して病んでいる表情でもなく…。
一般的な死が訪れ、何年かして、強烈な感性の塊のような神経系が死を招く。それが「完全な死体」なのだと暗示していたと思う。亡くなる数日前、話でもと突然の連絡。急いで中華料理屋を予約。一時間近く談笑。
その数日後、訃報にふれ、寺山さんは「完全な死体」をまさに完成したのだと思った。余りにも豊かすぎるあの強烈な感性が、同時代の人よりも早く、異なる世界へと運ばれたのだと思う。

★batonは酒井政利→竹内修(伊藤正次演劇研究所OB)

※画像はレコード 歌唱カルメン・マキのジャケット